2008年05月31日

kittsan流ブログの意味(3)

私のブログライフも3ヶ月が過ぎた。
以前、感じていた壁のようなものも無くなった。
肩に力を入れることもなく、書く事への脅迫観念も薄れてきたように思う。
三日目には慣れて、三ヶ月経つと楽しくなり、三年となればもう普通の事なんでしょう。

他人もランキングも、それ程気にする事がなくなり、
マイペースでパソコンに向かうようになりつつある。
ビジネスブログのつもりで始めたが、あまり営業を意識することもなく、
淡々とよしなし事を書いていける。
改めて思ったけれど、また、当然の事なんだけれど、
kittsan流ブログは自分のためのものなんだ。

だから、自分が読みたいようなブログを書いていけばいいんです。
その方が面白いし、また、いたって簡単な事のように思うのだけれど、どうだろう。
私が関心を持つブログを思い巡らすと同時に、
自分のスタンスとしてのブログのあり方を考えてみた。

  ・まず、タイトルはたいへん大事、よく考えて決める。 
  ・堅い話、過激な話、悲しい話は表現の仕方をやさしく、やわらかなものにする。
  ・字は読まないと言うけれど、そんなことはありません。
   文面がその人の個性を物語る。
   画像でブログを継続できるのはプロでしょう。
  ・文章は短く、志賀直哉風、清少納言流に。
   (、点)(。丸)で行を変え、話の区切りでも一行空け、
   出来るだけ読みやすい工夫をする。
  ・ユーモアのセンスをどこかに入れるて、読後をさわやかにしたい。
  ・文章は自分と誰かが対話をしているような言い回しを加える。
  ・わざわざ訪問してくれて、しかもコメントを頂いたことに感謝し、
   返事はかならず書こう。
  ・毎日書きたいが、毎日アップすることもない。残しておきたい事だけを公開する。
   だから前にも言ったけれど、下書きではなく、非公開のモノも公開した記事も、
   当事者だけにはすべて、一覧して見られるシステムが出来るといい。
 
「たかがブログ、されどブログ」、そんな気分で、細く長く続けていきたいです。  

Posted by kittsan at 21:14Comments(6)ブログの事

2008年05月30日

カリグラファー



2001年に、我が社が杉山吉蔵商店から吉蔵に社名変更した時のロゴです。
NHKの大型時代劇「北条時宗」のタイトルをヒントに、カリグラファーの友人にお願いしました。
基本的には隷書ですが、「吉」のくちの部分が大きな特徴になっています。




李朝家具のシリーズ名「サランバン」の字体も彼の作品です。
男性の書斎「舎廊房」の意味で、両班文化の格調とその響きの美しさを書に置き換えました。

昨日、彼のお別れ会に行ってきました。
私より若く、生き急いだ人が残した傑作です。  

Posted by kittsan at 03:28Comments(0)デザインの事

2008年05月28日

田植えの季節に

焼津の職人さんの所に行く途中、めずらしい風景に会った。
水が張られた田圃に田植え機を使って田植えをしている。
育苗箱に種をまき、発芽させたマット苗をそのまま機械の台に乗せて並べる。
田植え機の植え付け爪がマットの端から苗を掻き取って挟み持ち、田の土に植え込むそうだ。
植え付ける間隔は30cm程で、以前の手植えより疎らな並びのようで、実際早苗が少ないような気がした。



ほんとうは今の時期、KAGUメッセの準備で大忙しのところだか、今年は様子が違う。
大忙しには違いないが、まったく同時期の開催となった別の展示会の準備のためだ。
従来8月の開催が6月に変わった、日本橋の三越で行われる「家具インテリア大祭典」。
当初、KAGUメッセがあるため断っていたのだが、何度も要請があり、
こちらもそれなりの成績を上げていたので、今年はメッセを休んで三越に行くことに決めた。

家具組合員の皆さん、すみません。KAGUメッセの成功を祈っています。

  家具インテリア大祭典
      会期   6月3日(火)〜8日(日)  10:00〜19:30
      会場   日本橋三越 本館 7F

  シズオカ{KAGU}メッセ2008
      会期   6月4日(水)〜8日(日)  10:00〜17:00 (7日・8日は一般開放日)
      会場   ツインメッセ 南館  

Posted by kittsan at 06:38Comments(2)季節の事

2008年05月25日

コメントの怪・トラバの謎

ブログを始めた頃、コメントを頂くとたいへんうれしいのですが、疑問に思うことがありました。
コメントを頂いたとき、たいがいレスを書きます。あたりまえですが、自分のブログの欄に。
そして、コメンターはそのレスを読みたい場合、もう一度、そのブログを訪問しなければならない。
当初、ブロガーにとって、その事が申し訳ないような気がしました。
もちろんコメンターの方に飛ぶ事も出来るので、そちらのブログにコメントのレスを書く事も出来ます。
しかし、その時のブログ内容と関係ないコメントになる可能性もありますよね。
私は「コメントの怪」と思うのですが、聞くと同じように疑問に感じている人が結構いました。

しかし、こうも考えられる。
そのブログのコメント欄はステージであり、そこで繰り返されるボケとツッコミ合戦は
たいへん魅力的なショー(または過激なバトル)として展開されていく。
なるほど、と自分で感心していたら、ツッコミ専門のコメンター(別名穴掘り人)もあるんですってね。
コメンター攻勢にあってブログを閉じた人もいるようですが、ちょっとこわいですね。

もう一つは「トラックバック」のこと。
説明を聞いても、トラックバックの意味とか存在理由が解らなかった。
つまり、こういうことですよね。
Aさんがブログで自分が見た映画、「相棒」のレビューを書いた。
それを見たBさんも、ちょうど同じように「相棒」を見たので、やはり自分のブログに感想を書いた。
そして、BさんはAさんのブログにトラックバックをした。
また、同じ立場のCさんもAさんにトラックバックを入れた。
こうして映画「相棒」を共通話題にして、輪が広がっていく。
映画はますます、注目を浴びるようになる。
と言うことなんじゃないかな。

もちろん、トラバはおかしなサイトから張られることも多いようで、
ブログ講習会の時の講師の方はあまり勧められないとも言っていましたが、
使い方によっては、たしかにブログの有効な使用方法ですよね。

常識なんでしょうが、私にとっては、ようやく今ごろになって謎が解けてきました。  

Posted by kittsan at 23:53Comments(6)ブログの事

2008年05月24日

オ・ト・コ・マ・エ

NHK土曜夜に「オトコマエ!」という痛快時代劇があります。
福田誠士という時代劇のカツラがピッタリの若手俳優が活躍する、元気が出るドラマです。
内容はともかく、あまりのタイトルのかっこよさにつられて見始めました。


さて、この「男前」という言葉、ネットの語源由来辞典によると
「男らしい顔つきや態度。男振りのよいこと。」とあります。
又、歌舞伎の世界では、「前」は「動き」を意味し、男の役者の動きの美しさが評価されたとか。
歌舞伎役者の「男前」は、なんといっても市川團十郎でしょう。休む前の「助六縁江戸桜」は絶品でした。
人間国宝の「中村富十郎」も年は取っても「男前」でしょう。
若手ではさしずめ息子の「海老蔵」なんでしょうが、ちょっと私の好みではありません。

まあ歌舞伎役者はともかく、「イケメン」と呼ばれるのと、「おとこまえ」と言われるのと、
どちらがいいですか?
私はどちらも呼ばれたことがないから、どうでもいいんだけれど、
やっぱ、「男前」でしょう。
「イケメン」「二枚目」「ハンサム」なんかと違って、響きにいやらしさがないと思うんですが。

ところで、この「男○○」という言葉、けっこうあるんですよね。
  「男みょうり」
  「男ばえ」
  「男だて」
  「男粋」
  「男気」・・・・・・やくざっぽいけれど、この言葉大好きです。
  「男好き」    
  「男ぐせ」・・・・・・?
  「男所帯」
  「男やもめ」・・・・・・そろそろこのあたりで。

(画像はNHKのHPから拝借しました。)  

Posted by kittsan at 21:09Comments(0)テレビの事

2008年05月23日

吉蔵の島桑指物/厨子編

吉蔵も数十年前から、島桑指物家具を製作して来ました。
もちらん、江戸指物に準ずる和家具も色々ありますが、最近は、島桑の厨子に挑戦しています。



厨子の部分と下台のコンソールの部分に分かれています。
コンソールの扉を下ろし、仏具を置く事が出来ます。
島桑の木目の美しさを生かしたモダンなデザインは尾沢隆氏。
この厨子は現代仏壇「八木研」さんでオリジナル化されました。



島桑指物 特選厨子  
サイズ 37×37×53cm

数年前、お客様からご注文を頂き、すべて島桑の無垢材で製作した特選厨子です。
我が社では空前絶後の島桑材だったと思います。厨子に合わせて黒檀の御位牌も製作しました。



























島桑指物 壁面厨子 
サイズ50×50×10cm       

壁面厨子はイギリスのお客様から注文があり、送りました。
小厨子はコンパクトなサイズ、お求めやすい価格のため、人気のある商品です。
ともに、御位牌の他、写真などを納めてもいいのではないでしょうか。  
タグ :厨子島桑


Posted by kittsan at 23:45Comments(3)家具の事

2008年05月22日

島崎繁明さんの島桑指物

東京の桑物師の中で、戦後静岡へ戻ってきた江戸指物職人が島崎敏夫さんです。
現在、伊豆下田市で息子の島崎繁明さんが島桑や脂松材の指物を作っています。
島崎さんは指物とともに刳物が得意で、ノミや小カンナを自在に使い
独自のスタイルの木工芸品を生み出しました。












写真は島桑の二膳入箸箱です。
3×6×30cm程の角材を彫り込んで、前後を丸くし、蓋にふっくらとカーブをつけてある、みごとな箸箱です。
開けるときは、胴の溝をスーッとなめらかに、しかもゆるみなく、蓋がすぺってゆく。
その感覚が他では絶対まねの出来ない、島崎さんの指物です。
たぶん、これはお父さんの島崎敏夫氏作ではないでしょうか。
しかも緻密な木目からして材は御蔵島の桑。 私の宝物です。












こちらは八角胴張茶入。茶道の時に使う棗の一種です。
薄い、しかもカーブしている板を八面びったり合わせるのは至難の技。
そして、八角の蓋をする時のふわっとした空気の流れこそ指物ならではの味わい。












左が小判型、右が長方型。ともに携帯用硯箱です。
墨、筆、硯がセットになっていて、何処でも一筆したためることが出来ます。
これら八角胴張茶入と2つの携帯用硯箱はイギリスのお客様から注文頂き、お送りしました。

島崎さんの島桑指物は、静岡県の伝統工芸品に指定されている脂松細工とともに
JR静岡駅「駿府楽市」にて見ることが出来ます。  
タグ :島桑


Posted by kittsan at 23:53Comments(0)家具の事

2008年05月21日

恩田勝哉さんの島桑指物

恩田勝哉さんは現役の桑物師の中でも、
最も多く島桑材の家具を作っている江戸指物職人さんです。
元々は静岡の出身だそうで、静岡ならではの新しい技術を指物仕事に持ち込みました。
今では当たり前ですが、銘木の無垢材をスライスし、
きょうぎ状にした物を合板の上に張る突板仕事です。
おかげで、材用が乏しく無垢材では出来なかった、
四尺(120cm)の座卓や本三面座鏡台など大型の島桑家具が出現しました。



もちろん、無垢材の良い所を使える小物も得意で、
例えばこちらの手鏡などは恩田さんのヒット商品。
もう10年以上前に頂いた物で、
桑の特徴である美しい「銀」がよく乗っている今では貴重な手鏡です。
根の瘤の部分の逆目模様を「銀」といい、
ちょうどマグロのトロのような所で珍重されています。
この手鏡、たいへんオシャレなんですが、難点がひとつ。
持ち手を下にして鏡に映す顔と、
持ち手を横(右手に持ったときは右)にして映す顔が違うこと。
無垢材の反りのため3mmの鏡が変形し、
スマート顔とデブ顔に映ってしまいますのでご用心。



 
 こちらは「合引き」と言います。
 邦楽の囃子方などが使う携帯用正座椅子です。
 四つのパーツから出来ていて、組み立てて使います。
 桑のように粘りけのある材でないと、
 ほずがゆるんでガタついてきてしまいます。





 
 ばらばらにしたパーツを座面裏の溝に
 きっちり納めめるとこんなに薄くなります。
 ハンドバッグにはいる大きさで重宝します。
 ただ、普通の人が座る場合はもう少しクッション性
 のある正座椅子の方が好まれるでしょうね。





恩田さんの島桑家具は、以前は三越、高島屋、伊勢丹など
東京の老舗デーパートに多く展示されていました。
私も幾つかの家具を分けてもらい、販売したこともあります。
ただ、今は和家具売り場もなく特別展で登場する位で、
あの粋な島桑指物が見られないのは残念です。  
タグ :島桑


Posted by kittsan at 23:44Comments(5)家具の事

2008年05月20日

粋の文化/江戸指物家具

国の伝統工芸品に指定されている江戸指物家具。
町人文化と共に発達し、旦那衆、歌舞伎役者、花柳界など、粋人に好まれた木工芸品です。
桑、献保梨、キハダ、塩地材など、美しい木目生かした端正な造形美と、
職人技術の粋を集めた堅牢な作りが特徴です。
特に「島桑」については、前回の話のように、2万円の前田桑明作の盆が120万円と評価される世界で、
その制作者は「桑物師」「桑樹匠」という最高の称号で呼ばれる、名誉ある職人です。
前田桑明、前田南斉、須田桑月、島崎秋吉、佐藤徳太郎、島崎国治など、
「桑物師」が江戸指物黄金期を築いた後、木村正氏、戸田敏夫氏、恩田勝哉氏、島崎繁明氏など
現在の江戸指物職人の方々に受け継がれています。



東京には江戸指物共同組合があり、毎年3月、谷中の「木楽庵」で江戸指物の展示会が行われています。
以前、私もこの展示会に何度も通い、江戸指物の魅力、島桑指物の美しさをを味わってきました。
写真は今年の展示会のDMですが、「男鏡台」とも呼ばれる島桑の回転鏡が載っています。
網代模様の裏は鏡になっていて、前扉を上に開け、後方に引いて使用します。
引出や盆、棚も内蔵しながら、コンパクトな40cm程の高さで、持ち運びも可能。
本三面鏡台のような華やかさはありませんが、男振りをチラッと見て、蓋をする、何とも粋な箱鏡台です。

次回は、それほど沢山はありませんが、私が所有している島桑小物をいくつか紹介させてください。  
タグ :島桑


Posted by kittsan at 23:51Comments(2)家具の事

2008年05月18日

えっ! 2万円の盆が120万円!?

土曜日の午後、「今、テレビで、島桑の事をやっているから見て!」という、知人からの電話。
さっそく、放映中の「開運!なんでも鑑定団」を覗くと、島桑の盆が鑑定に掛けられている。
目測で長さが尺五寸(45cm)位の長方形の島桑の盆。「桑明」という名が刻んである。

島桑は木材の中でも、国産材では最高位に属する銘木。
島は伊豆の御蔵島、三宅島を差し、島産の桑は最高の用材として江戸指物家具で珍重されてきた。
又、桑を扱う職人を「桑物師」「桑樹匠」と呼び、最高の技能者として別格扱いした。
明治時代以降活躍した三宅島出身の前田桑明氏は、その草分け的存在で、
その後、多くの弟子を持って江戸指物黄金期を築いた人である。

さて、鑑定依頼人は「桑明」の刻印のある盆を2万円で購入したそうだが、
その盆の、今の価値はどの位あるのだろう。
島桑材、前田桑明作、ならばそれなりの価格は出るだろうと思ったが、なんと、評価額は120万円!

私の家でも父の代から島桑材の家具は作ってきたので、それなりの判断は出来る。
正直いって、棚や箱に比べそれ程難しい仕事ではない盆。
杢目も、色つやも出演者が言うほど美しくは見えなかった。
それでも、「桑明」作ならそうなんだな〜と、何となく半信半疑で、釈然としなかった。



ちなみに写真の盆は下田市で指物仕事をしている伝統工芸師、島崎繁明氏の作。
サイズ 25cm×18cmで島桑の無垢材をノミやカンナでくり抜いて仕上げた長方角丸盆。
10年近く前に分けてもらった物で当時5万円位だったと思う。

杢目が大味な所が残念だが、
デザインの繊細さ、仕事の難しさから言って、私ならこちらの方が良いと思う。
骨董にはそれほど興味がないので、あの盆が120万円の価値があるのか理解出来ない。
その値段で買う人はいるのだろうか?  
タグ :島桑


Posted by kittsan at 03:28Comments(3)家具の事

2008年05月16日

サシモノ現代流/黒檀と島桑のキャビネット

銘木の誉れ高い黒檀、島桑材を使用し、伝統的な指物職人の技術を活かしながら、
デザインはモダンなキャビネット。



我が国では島桑材は江戸指物家具、黒檀材は大阪唐木家具のイメージが強いですね。
確かにそれぞれ希少価値の材と最高級の指物技術から生まれた伝統的な和家具です。
ただ、もう少しモダンなアプローチは出来ないかと考えた末、生まれたのがこれらのキャビネット。
静岡の家具デザイナーの中で、センス、人気とも抜群の尾沢隆氏のデザインです。


 内部機能は桐の盆を配した両開きの和箪笥。
 ただ、リビングに置くことを前提しているので、
 着物よりもむしろタペストリーや掛け軸など、
 貴重な物を納めるキャビネットとしての利用です。
 内部両側には波状の盆受けがあり、高さが選べます。

    黒檀キャビネット 価格 ¥367,500 
      サイズ間口100・奥行40・高さ70cm



 こちらは小振りな島桑のキャビネット。
 アクセサリーなどの収納に適しています。
 柱状の脚部が軽快なデザイン。
 特殊なヒンジを使い、扉と側板の厚みを見せない
 留め仕上げになっています。
    
    島桑キャビネット 価格 ¥273,000 
      サイズ間口55・奥行35・高さ80cm



 今回は、ウッディフロンティアしずおか事業で
 開発した[マイミニテーブル](今崎勉氏デザイン)
 も展示してあります。
 
 いたってシンプルな膳ですが、奥まで引き出せるよう、
 抽出に仕掛けがあります。
 島桑とウェンジュの2点を展示。



5月31日までJR静岡駅「駿府楽市」右奥の「吉蔵の家具」展示コーナーでご覧いただけます。  

Posted by kittsan at 02:42Comments(0)展示会の事

2008年05月14日

ハイテクとローテクの共存/ミラノサローネ2008詳報セミナー

一度は行ってみたい、あこがれのミラノ・サローネ。
今年のwhat's newは、atelier Su’さんのブログ(連載中)と、
ホームファッション・コーディネーター堀和子さんの報告で目下、情報収集中。
新宿OZONEで行われた、「ミラノサローネ2008詳報セミナー」に参加しました。




海外のホームファッショントレンドを、
朝日新聞や日経流通新聞に掲載している堀さんのサローネ報告で。
堀さんのセミナーは、次から次へと聞いたことのない有力デザイナーやメーカーの名前が飛び出し、
その特徴と傾向を解説していくので、たいへん新鮮で刺激的です。

最近の潮流は、環境問題、文化、伝統、手仕事、遊び心、前衛性に重きを置いたデザイン、
つまり「ハイテクとローテクの共存」「エコロジービジネス」に期待が持たれているそうです。
色彩もアースカラーが中心、素材を活かした上質なクラフト感が好まれ、
クラシック要素をモダンにリファインしたものが多く見られたようです。

昨年、パリの「メゾン・エ・オブジェ」に参加した時も感じたのですが、
世界のインテリアファッション市場はEUの三国、ドイツ・フランス・イタリアに多くが占められている。
こちらに来ると、つくづく日本は Far East だなあと思う。
トヨタやソニーに続いて、日本の手仕事文化が注目を浴び、対等に評価される日は来るのだろうか。
いつか、ミラノサローネの会場で日本の家具の素晴らしさを紹介したいものです。  

Posted by kittsan at 23:44Comments(4)家具の事

2008年05月13日

デザイン教育の現場/バウハウス・デッサウ展

「バウハウス・デッサウ展」が開催されている東京芸術大学美術館に向う上野の森。
建築おたくはじめにとって、ウキウキする道程だ。



JR上野駅公園口を降りると、まず、正面に前川国男の設計した東京文化会館。
そして右奥へ歩いていくと、右手向かえにル・コルビジェの国立西洋美術館。(写真)
共に何度も行った事があるのに知らなかった。
「建築は意識して見ないと何も気付かない。」 建築写真家の増田彰久氏の言葉だと思う。
特にル・コルビジェは彼の世界中の建築が世界遺産の対象になって推薦されているので、
国立西洋美術館も世界遺産になる可能性がある。
その他、谷口吉郎、吉生親子の国立博物館東洋館、法隆寺宝物館、などなど
建物だけでも十分見応えがある。

 20世紀初頭のドイツの建築デザイン学校
 「バウハウス」の展示会。
 デッサウ期のバウハウスの工房や教育内容を
 教授や生徒の作品を通して紹介している。


デザイン化された作品や商品は少ないので、少々地味な展示のような気がした。
ただ、その教育理念や活動の素晴らしさは門外漢の私でも十分感じることが出来るので、
デザインや建築を学んでいる人には必見の展示会であると思う。  

Posted by kittsan at 23:50Comments(0)建築の事

2008年05月12日

時を視る/杉本貴志の茶室

数百本のワイヤーを伝いながら水滴となって落ちる、水の壁。
茶室の中に鎮座する、釜と水差し。
その前に佇み、あまりの美しさに時を忘れる、杉本貴志「水の茶室」です。




 ギャラリー間(東京)で開催中の「杉本貴志展/
 水の茶室・鉄の茶室」を見てきました。
 杉本貴志氏はあの有名な「スーパーポテト」を設立後
 国内外の商業空間デザインを数多く手がける
 日本の代表的なデザイナーです。
 今回は水と鉄を素材にした幻想的な
 茶室空間を創出しました。



 こちらは「鉄の茶室」です。
 色々な文様に切り抜かれた鉄板を再利用した
 壁に囲まれた茶室空間。
 花入れ、水差しも廃鉄を利用し、
 錆びた鉄の経年時間を視覚化しているようです。




水に象徴されるはかない一瞬の夢と、鉄に見る大地のような悠然とした時間の流れを
同時に体験できる、素晴らしい展示会でした。

    会期    5月31日(土)まで (11時~18時) 日・月・祝日休館
    会場    ギャラリー・間 (東京都港区南青山 TOTO乃木坂ビル)
    入場料   無 料  

Posted by kittsan at 03:52Comments(7)建築の事

2008年05月10日

東名バスは安いけれど・・・

東名ハイウェイバスを使って東京へ出張に行った。
バスは快適だし、何より安い! しかし・・・



最近は、東京に出かける時、行きは東名バスを使うことが多い。
新宿・渋谷方面の場合など、1時間も早く家を出れば、新幹線の半分以下の運賃で同じ頃に着くので助かる。
少々狭いのを我慢すればゆっくり寝ていけるし、スピードも景色を楽しむのにちょうどいい。
ただし、ここに「渋滞」という魔物が入ってくると状況が変わってくる。

朝のラッシュに巻き込まれて東名静岡インターに入るまでにすでに25分オーバー。
首都高速に入ってからも、事故があったようで、さらに15分。
合計40分遅れとなった。

今日(9日)のメインは午後3時から始まる「ミラノサローネ2008詳報セミナー」を聞きに行く事だから、
十分時間はあるが、午前中の用事二件ははしょらなければならない。

「時間を買うか、お金を取るか、それが問題だ。」
いや、そんなことより、バスが時間どおりに着くなんて、神業みたいなもんなんですよね。
冷静に、遅れた時間もきっちり報告してくれた、誠実な運転手さんに、
「運転手さん、お疲れさま。安全運転ありがとう。」  

Posted by kittsan at 08:19Comments(6)旅の事

2008年05月08日

新茶の季節に

新茶の季節になりました.
私の家の近くの錦町、葵町、茶町など茶問屋街も今、活気づいています。



茶どころ静岡では、どのお宅でも新茶を味わっていること思います。
私も、小島茶店さんの美味しい新茶を毎日飲んでいます。
そして、我が社もささやかですが、お世話になった方々に新茶を送りました。

インターネットではるばるイギリスから訪ねて下さったお客様。
島桑の家具や小物を毎月注文して下さいます。
私のもっとう「日本の手仕事を世界に。」が、こちらの努力なく実現したありがたい例です。
初めて新茶を商品と一緒に同封しました。
きっと美味しいお茶をいれることでしょう。

そのイギリスの方とのやりとりを、こころよく引き受けて下さったのも、我が社のお客様です。
ビジネス英語に堪能で、私の拙い文章を見事に英訳し、先方にメールして下さいます。
その方がいなければ、こんなに取引が続いていなかったでしょう。

有名陶磁器メーカーのベテラン営業社員である取引先のお客様。
今春、退職ハガキを頂きました。
会社の将来のため、若手の成長のため、定年前に自主退職されたそうです。

もう十年以上、毎年土地の名物を送って下さるお客様。
小売屋さんとのトラブルを私どもメーカーが丸く収めてくれたと感謝されたのがご縁です。

この様に、新茶は大切な方々に、さりげなく感謝の気持ちを伝える、絶好の静岡名品ですね。  

Posted by kittsan at 22:20Comments(0)季節の事

2008年05月07日

立って祈る厨子・腰掛けて拝む龕室

仏壇や厨子に安置するご先祖さまに向かって手を合わせるときはどんな姿勢ですか。
床や畳に正座して。イスに腰掛けて。または立ったままで。
家の中の場所や身体の状態によって、あるいは向かっている時間によっても違いますね。


 こちらは我が社の新しいタイプの祈りの家具「ZUSHIカシコ」
 を柱立ての棚の上にセッティングしました。
 105cmの高さで、立って祈る場合を提案してあります。
 「ZUSHIカシコ」の内部には、オブジェのような位牌、
 故人の写真、コアボトルでも合うと思います。
   ZUSHIカシコ 花梨材 価格 ¥120,000 (税別) 
       サイズ間口31・奥行25・高さ38cm   
               
 棚は柱に溝があり、そこにガラスや板、または写真のような
 コーリアン(人工大理石)を渡して台にしてあります。
 寝かして横長の棚として、さらにはテーブルのように
 使用する事が出来る多目的な棚です。
   KUMIDANA105 花梨材 価格 ¥230,000 (税別) 
          サイズ間口60・奥行40・高さ105cm   
                
 忙しい人が出かける前にちょっと手を合わせる
 シーンを想像しますね。





 こちらは李朝風のデザインの「龕室」仏壇タイプです。
 須弥壇、膳引き等、仏壇の要素を備えており、
 扉は左右の側面内部に収納されます。
   龕 室(仏壇タイプ)価格 ¥320,000円 (税別)
      サイズ間口45×奥行35×高さ55cm
 
 下の台は本来は机として開発した家具ですが
 小仏壇の下台としても利用できます。
 腰掛けて拝むシーンを設定してあります。
   書案(机型・イス付) 価格 ¥300,000 (税別)   
     サイズ 間口75・奥行45・高さ75cm

 大きな仏壇の場所を新たに設ける事をせず、
 たとえば、故人が愛用していた机や棚をそのまま利用し
 その上にさりげなく安置する場所を考てもいいですね。

 




JR静岡駅アスティ内「駿府楽市」の右奥の家具コーナーに吉蔵の家具が展示してあります。
5月末日まです。お時間がありましたら、ぜひお出かけ下さい。   
タグ :厨子


Posted by kittsan at 23:47Comments(0)家具の事

2008年05月06日

A級グルメ/ビスケットキングのケーキ

連休最後の日、帰省していた子供たちや親戚と一緒にビスケット・キングのケーキを味わいました。




実はここ、近くなので、20世紀から知っていました。
というか、風変わりな店があると思い、通る度に気になっていたのです。
フランス田舎風で洒落た店だけれど、いつもドアが閉まっていて入りにくい雰囲気。

だから実際にケーキを買ったのはつい最近です。
eしずおかブログ「和家具・日々是好日」でマルウチさんが静岡一美味しいケーキ屋さんと
絶賛していたのがきっかけで、通い始めました。

シュークリームのシューのしっかりした噛みごたえ。
ショートケーキのサワッとした口当たり。
レモンパイの強い酸味。
タルトの生地の香ばしさ。

舌と歯と鼻の細胞が100%働いたのではないかと思うほど、
十品十色のケーキの味を堪能し、皆、大満足な面持でした。  

Posted by kittsan at 23:39Comments(6) 食物の事

2008年05月05日

怒りの日

ラジオから聞いた事件と、新聞の小さな記事を見て、
せっかくの「みどりの日」が、「いかりの日」に変わってしまった。

事件とは言うまでもなく、豊田市の女子高校生が殺害された事件。
真相は闇の中だが、何の落ち度もない人間を虫けらのように殺すとは・・・。
犯人が逮捕されて、死刑が宣告されたら、さらに人殺しを生まなければならなくなる。
光市事件の遺族本村さんも言っていたが、本当にまるで戦争のような殺人の連鎖はなくなってほしい。

もうひとつは4日の朝日新聞「声」の欄に載っていた、痴漢事件の事。
被疑者の父親の、絶望的な投稿を読んでいて言葉を失った。




数年前に読んだ冤罪被告の手記「痴漢犯人生産システム」や、映画「それでもぼくはやっていない」
で描かれていた被疑者の拘置所での待遇が何の教訓にもならないで、今でも繰り返されている。

痴漢にあっても声1つ挙げられない被害者が多いのは事実。
痴漢を繰り返しても捕まらない常習犯がいるのも事実。
そして、冤罪であるにも拘わらず、泣き寝入りして前科者となる人がいる事も。

鉄道会社は痴漢が発生しにくい状況を作ること。
例えば、ラッシュ時の「男性専用車両」を設けるべきだ・・・と
怒りをもって私が一席ぶったら、いつもながら家族に逆襲されてしまいました。                    

Posted by kittsan at 12:13Comments(4)新聞の事

2008年05月03日

祝日の名前言えますか?

ゴールデンウィークのただ中です。この時期の祝日の名前言えますか?




      4月29日   昭和の日      
      5月 3日   憲法記念日
      5月 4日   みどりの日
      5月 5日   子供の日
      (5月6日は振替休日・・・なんですね。)

こうして眺めてみると、
これは日本人が今最も考えなければならない事が並んだなと思いました。

昭和の日・・・昭和天皇の誕生日? 昭和を懐かしむ?
        いいえ、激動の時代を振り返り、二度と過ちは繰り返しませんと誓いを立てる日です。

憲法記念日・・・当然、日本国憲法は世界遺産として残すべきです。
          ただ、日本は、軍隊を持たない国「コスタリカ」や原子力開発をやめた「ドイツ」
          に学ぶ事が大切なのではないでしょうか。

みどりの日・・・ガソリンがなくても生きていけるでしょうけれど(?)緑がなくなったら生きていけないでしょう。
         この日がノーカーデーでもいいですね。

子供の日・・・町内の新会長さんは言っていました。
        長寿のお祝い金を配るのはやめましょう。その代わり、子供が誕生する家に金一封。
        そういう考え方もいいですね。
        明日の生命が宿るお父さんとお母さんは必要です。

以上、なんかすごーく熱くなってしまいました。 
は・ず・か・し・い。  

Posted by kittsan at 11:19Comments(0)季節の事