2012年07月02日

天からの音の調べ・伽耶琴(カヤグム)&玄琴(コムンゴ)

7月最初の日曜日。
妻は娘と「きゃりーぱみゅぱみゅ」のライブを聴きに東京へ。
私は韓国の伝統楽器、伽耶琴(カヤグム)と玄琴(コムンゴ)を聞きに日本平楕円堂へ。

天からの音の調べ・伽耶琴(カヤグム)&玄琴(コムンゴ)

日曜日の雨が、大地を洗い流すように、
カヤグムの調べは、私の心と体の澱みをすっかり流し落としてくれました。


ふじのくに・せかい演劇祭2012の最終日。
「ソウル・オブ・ソウル・ミュージック」 
 韓国の伝統的な楽器、カヤグム・コムンゴによる独奏&合奏

天からの音の調べ・伽耶琴(カヤグム)&玄琴(コムンゴ)

玄琴(コムンゴ)
形状は日本の琴に似ている。絹糸で紡いだ6本の元を、
スルテという竹の棒で弾いて演奏する。
重く深みのある音色で、昔の両班・ゾンビ(学者)の間で好んで演奏された。


伽耶琴(カヤグム)
伽耶の国で生まれた伝統的なカヤグムには、風流伽耶琴と散調伽耶琴の二種類がある。
絹糸で紡いだ12本の弦を日本の琴のような爪を使わず、指で弾いて演奏する。
音色は透明感があり繊細で、女性が好んで演奏した。



男性的なコムンゴと女性的なカヤグムの独奏をそれぞれ1曲づつ。
二つの楽器が静かに時に激しく、男女の関係のように絡み合う合奏曲が2曲。
小屋のような楕円堂の薄暗い空間に、二つの弦の音だけが響き合う。

静まった闇夜、両班(ヤンバン)の館に天女が舞い降りてきて
夢うつつの主人に声を掛け、天女がカヤグムを弾き始める。
目が覚めた主人はコングムを持ち出して、それに答える。
弦を押さえる独特な演奏法で音が揺らめき、光と影の表情を描く。
低音と高音の織りなす音の競演がいつまでも続いていく。


そんな、この世の音とは思われない摩訶不思議な弦の響きを聞きながら、
もうずっと昔、李朝家具を求めて韓国に渡り、
その伝統文化にすっかり魅了されてしまった、あの頃のことを思い出しました。

天からの音の調べ・伽耶琴(カヤグム)&玄琴(コムンゴ)

コングム演奏 キム・ソンヒョさん
カヤグム演奏 カク・ジョエンさん
ともに、ソウル市国楽管弦楽団員の女性奏者。
美しいお二人をカメラに収めて、最高のコンサート体験となりました。










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Posted by kittsan at 08:55│Comments(0)音楽の事
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