2010年06月21日

「ハーバード白熱教室」最終回を見た。

うわさには聞いていたけれど、なかなか見る機会がなかった評判の教育番組。
NHK教育テレビ「ハーバード白熱教室」は、最終回のみじっくり見ることが出来ました。

「ハーバード白熱教室」最終回を見た。

創立1636年、アメリカ建国よりも古いハーバード大学の歴史上、
履修学生の数が最高記録を更新した授業がある。
政治哲学のマイケル・サンデル教授の授業「Justice(正義)」である。
大学の劇場でもある大教室は、毎回1000人を超える学生がぎっしり埋まる。
あまりの人気ぶりにハーバード大学では、
授業非公開という原則を覆し、この授業の公開に踏み切った。
ハーバード大学の授業が一般の目に触れるのは、史上初めてのことである。
(NHK番組概要より)

第12回(最終回)のテーマは「善き生を追求する 」。
この授業は初回から、「正義」と「善」との間に横たわる問題を取り上げてきているが、
今回は、国が「同性結婚」について認めるかいなか、について講義を始める。

サンデル教授は、同性結婚についてマサチューセッツ州の裁判所が下した判決を紹介し、
道徳的な問題に中立の立場をとりながら、
同性結婚を支持、あるいは否定することはできないと主張する。

さらに、まとめとしての「正義へのアプローチ」では、
正義と権利の議論において、善について論じることは避けられないことを強調する。
「善とは何か」、「正義とは何か」。
歴史上多くの偉大な思想家たちが探求してもなお、永遠に解決できない問いに、
なぜ私たちは取り組まなければならないのか。

その理由は、私たちは日々これらの質問に対する答えを生きているからだ。
私達の公共的な生活、私的な生活の中で、ときには答えなどないと思えても、
哲学は、避けることができないものだ。

「懐疑主義は人間の理性の休息所である。 しかし永久にとどまる場所ではない」(カント)


以上、ほとんどの文章を、サンデル教授の言葉から引用しています。

素晴らしい講義だったので、2回見てしまいましたが、
哲学的な考え方をしてきていない我が頭には、難解な部分が多く、
なかなか論理が結びつきません。
でも、刺激的なことこの上なし。
頭の中に、新しい細胞が芽生えてくるような気がしました。

情報の洪水の中で、自分で考える力が衰えている現代。
論理を組み立てていく頭脳力を、鍛える必要がありそうですね。
そして、そういうものの考え方が、その人の人生を豊かにし、
かけがえのないものにしていくことも、事実のような気がします。

4月から始まったこの番組、たいへん好評でアンコールが殺到し、再放送もありました。
今回で終了しましたが、再々放送も検討されているそうです。



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Posted by kittsan at 09:02│Comments(0)テレビの事
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