2011年05月09日
実りある人生のために。
朝日新聞夕刊連載中のコラム(人・脈・記)では、「生きること」のタイトルで、
オーストリアの精神科医、ヴィィクトール・E・フランクルを特集。
未曾有の災害に直面している日本人に、今彼への関心が高まっている。
その彼の、強制収容所での体験を著した名著「夜と霧」を初めて読んだ頃を思い出す。
東京に憧れ、大学に入ったけれど、授業はつまらない。
さりとてクラブで青春を謳歌するエネルギーも、
多くの大学を封鎖した学生運動に参加する度胸も無し。
一緒に経営学を学ぶ友や恩師にも、たいして魅力は感じなかった。
結局バイトと本と映画以外、ありあまる時間をもてあました4年間。
その後、故郷へ帰る気持もなく、バイトをしながらふらふらと語学専門学校へ。
英語が好きで、東京YMCA英語学校へ通ったが、
授業は大学よりはるかに厳しく、サボることなど論外のこと。
英語のクラスはほとんどEnglishで、緊張の連続だった。
キーボードのタッチタイピングが出来たのも、ここでタイプを習ったおかげ。
スキルを身に付けるため、徹底的に実用的な専門教育をたたき込まれた。
しかし、私が英語学習以上に興味を持ったのが、目からウロコの西洋文化。
この学校の多くの教師はクリスチャンで、キリスト教青少年教育が基本方針となっている。
礼拝参列や、学校以外での恩師との交わりは、今までにない貴重な体験だった。
さらに、西洋思想を学ぶ授業で紹介されたのが、倫理とか哲学とかいうもの。
エーリッヒ・フロム著 「愛するということ」
マルティン・ブーバー著 「孤独と愛」
神谷美恵子著 「生きがいについて」
セーレン・キェルケゴール著 「愛について」
それらのすべては、性愛のことではなく、神の愛、父母の愛、人類愛のこと。
「大人になるとはどういう事か。」を、私たち迷える子羊に教えてくれた。
そして、フランクリンの「夜と霧」。
敬愛する恩師が紹介してくれた、人間の真実の姿。
極限状態にあっても、人は理性を持ち、愛を分かち合う。
1ページ1ページ、身を切られるような思いで読んだことを覚えている。
あれから40年。
日常に埋没せず、わずかでも生きる意味を問う気持は変わらない。
「3月11日」も、その我が実りある人生の一日。
だから、未来を憂慮することなく、日々を全うしていきたい。
オーストリアの精神科医、ヴィィクトール・E・フランクルを特集。
未曾有の災害に直面している日本人に、今彼への関心が高まっている。
その彼の、強制収容所での体験を著した名著「夜と霧」を初めて読んだ頃を思い出す。
東京に憧れ、大学に入ったけれど、授業はつまらない。
さりとてクラブで青春を謳歌するエネルギーも、
多くの大学を封鎖した学生運動に参加する度胸も無し。
一緒に経営学を学ぶ友や恩師にも、たいして魅力は感じなかった。
結局バイトと本と映画以外、ありあまる時間をもてあました4年間。
その後、故郷へ帰る気持もなく、バイトをしながらふらふらと語学専門学校へ。
英語が好きで、東京YMCA英語学校へ通ったが、
授業は大学よりはるかに厳しく、サボることなど論外のこと。
英語のクラスはほとんどEnglishで、緊張の連続だった。
キーボードのタッチタイピングが出来たのも、ここでタイプを習ったおかげ。
スキルを身に付けるため、徹底的に実用的な専門教育をたたき込まれた。
しかし、私が英語学習以上に興味を持ったのが、目からウロコの西洋文化。
この学校の多くの教師はクリスチャンで、キリスト教青少年教育が基本方針となっている。
礼拝参列や、学校以外での恩師との交わりは、今までにない貴重な体験だった。
さらに、西洋思想を学ぶ授業で紹介されたのが、倫理とか哲学とかいうもの。
エーリッヒ・フロム著 「愛するということ」
マルティン・ブーバー著 「孤独と愛」
神谷美恵子著 「生きがいについて」
セーレン・キェルケゴール著 「愛について」
それらのすべては、性愛のことではなく、神の愛、父母の愛、人類愛のこと。
「大人になるとはどういう事か。」を、私たち迷える子羊に教えてくれた。
そして、フランクリンの「夜と霧」。
敬愛する恩師が紹介してくれた、人間の真実の姿。
極限状態にあっても、人は理性を持ち、愛を分かち合う。
1ページ1ページ、身を切られるような思いで読んだことを覚えている。
あれから40年。
日常に埋没せず、わずかでも生きる意味を問う気持は変わらない。
「3月11日」も、その我が実りある人生の一日。
だから、未来を憂慮することなく、日々を全うしていきたい。
Posted by kittsan at 09:01│Comments(2)
│ 私事
この記事へのコメント
英語学校に通われていたとは。。。
大学よりも充実していたのでしょうか。
kittsanさんにとって「夜と霧」は、
ちょっと特別な本のようですね。
今度、じっくりとお話を聞かせてください。
大学よりも充実していたのでしょうか。
kittsanさんにとって「夜と霧」は、
ちょっと特別な本のようですね。
今度、じっくりとお話を聞かせてください。
Posted by unno at 2011年05月10日 14:26
Thanks unnoさん。
「夜と霧」については、正直それ程覚えていないんですよ。
朝日新聞の記事に助けられた感があります。
それより、大学の後半を学園紛争で棒に振ったため、
自分の好きな事(英語)をやりたくて、周到準備したことを思い出しました。
必至で受験勉強して入った狭き門の大学と、誰でも入れる門戸の広い専門学校と。
どちらが自分にとって思い出になっているか、何がプラスになるか分かりませんね。
私もunnoさんの青春時代(埼玉大学〜)に興味津々です。
またいつか、お話しを聞かせて下さい。
「夜と霧」については、正直それ程覚えていないんですよ。
朝日新聞の記事に助けられた感があります。
それより、大学の後半を学園紛争で棒に振ったため、
自分の好きな事(英語)をやりたくて、周到準備したことを思い出しました。
必至で受験勉強して入った狭き門の大学と、誰でも入れる門戸の広い専門学校と。
どちらが自分にとって思い出になっているか、何がプラスになるか分かりませんね。
私もunnoさんの青春時代(埼玉大学〜)に興味津々です。
またいつか、お話しを聞かせて下さい。
Posted by kittsan at 2011年05月11日 08:46