2011年08月14日

被災地 福島から(3日目)

8月10日(火) 3日目 いわき市 


被災地 福島から(3日目)

朝早く起きて、いわきの街を散歩する。
南相馬市と打って変わって、静岡と同じような活気ある地方都市のすがた。

お金を使って、街の美観を汚している。どこの街でもあること。

被災地 福島から(3日目)



午前中は海岸部の小名浜地区の支所で、震災時の説明を聞く。

被災地 福島から(3日目)

震度6強では、金縛りにあって動けない。1分が20分に感じられた。
昭和27年建築・危険物指定のこの支所がビクともしなかった。旧建築の信頼性大。
集中発信システムのため、避難指示広報が一部伝わらず、被害が大きくなった。
放射能汚染の風評が広がり、水、食料、ガソリンなし、一時ゴーストタウンに。

被災地 福島から(3日目)

高台にある保育園訪問。
食べ物は県外からのみ。洗って煮て、安全に配慮。
屋外活動もしばらく出来なかった。プールも放射能測定器で調べたから。

被災地 福島から(3日目)

被害のひどかった久の浜地区、平薄磯海岸を視察。

被災地 福島から(3日目)

津波が川から侵入。逆流して回りのすべてを破壊し尽くす。

被災地 福島から(3日目)

天井近くまで水が。倒壊せず残ってもいずれ取り壊しになる家が多い。

被災地 福島から(3日目)

信用金庫の残骸。お客さまを誘導していた職員が亡くなったそうだ。

被災地 福島から(3日目)

津波で亡くなった人のある家の、初盆の知らせ。早くもそういう季節に。


震災から5ヶ月。福島は、脱原発目指して、力強く復興に向かっている。
しかしその有り様は、その地域その地域で格差が大きい。

「被ばく者」として自分を認識し、「被ばく手帳」の交付を待っている有識者。
故郷を捨て、より安全な場所を探して各地をさまよう避(難民)の数、数万人。

地元の議員が言った。

「福島の人たちは、自分たちが忘れられることを一番恐れている。
  ここで何があったのか。語り継いでくれる人たちを求めている。 
   ヒロシマやナガサキが風化し、原子力エネルギーが歓迎されてきた現実。
    数年先、同じ事を繰り返さないよう、ぜひ、フクシマを訪れて欲しい。」










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Posted by kittsan at 10:27│Comments(8)旅の事
この記事へのコメント
kittsanさん 本当にお疲れさまです、実際に現場に

足を運ばないことには、なかなか伝わって来ません

からね、

私達の明日の姿かもしれません、多くのものを学んだでしょう。

天災は避けて通れません しかし 人災は事前に打つ手は

あるでしょうから。
Posted by ワイエス at 2011年08月14日 17:05
kittsanさん、お帰りになったのではないですね?
お商売をされていて、長期お留守に出来る体制に先ず驚きです(^^)v

報告内容は、いつもながらの簡潔な名文で感謝します(ペコリ)

フクシマの事忘れません!行きたいと思います♪
Posted by 山ちゃん at 2011年08月14日 19:00
Thanks ワイエスさん。

正直言って、現地に居るときは、案内や説明会に振り回されて、
ゆっくり考える時間(こうしてブログを書く)はありませんでした。

しかし、帰宅して、あの福島の姿は何だったのかと不思議に思います。
出会った人たちの真剣な顔が、浮かんで仕方ありません。

楽しむ旅ではなかったけれど、これもまた、違う旅の醍醐味でした。
Posted by kittsan at 2011年08月15日 07:22
Thanks 山ちゃん。

いえいえ、8月8〜10日に夏休みを私だけ前倒しにしてもらい、
12日からの会社の夏休みは働いていますよ。
その合間に、ブログを書きました。

福島に居るときはそうでもなかったけれど、
帰ってきてからの思いが深いです。
9月11日(日)に旅の報告会を予定していると聞きました。

拙い文をお褒めいただき恐縮です。
わたしの「さらだぼーる」のコメント、見ていただきました?
Posted by kittsan at 2011年08月15日 07:31
kittsanさん
 はい、うさぎの観音様のコメントですよね(^^)v
Posted by 山ちゃん山ちゃん at 2011年08月18日 23:46
山ちゃん、そうです。

「さらだぼうる」の方に、もうひとつコメントしました。
Posted by kittsankittsan at 2011年08月19日 13:25
福島ではまだ復興は始まっていないのに、
もう終わったことのような雰囲気が外部で漂っているんですよね。
牛肉から放射線セシウムが検出された件も、
まるで福島や宮城が悪いかのような巧妙なすり替えが目にあまります。
国は国民がその被害に遭わないように監視し出荷停止する正義の味方のような...放射能汚染は人災であり、そして農家は国や東電の被害者なのに。
放射能に汚染された牛肉が全国に出回ってしまったことも氷山の一角ですよね。、
今後どんなことが起こるのか、いつまで苦しめられるのかわかりません。
そして福島は復興に向かうどころか、
実際の放射線被害と、放射線をまき散らす悪者扱いで、
2重に苦しめられているような気がします。

何があったのかをその目に焼き付け、肌で感じるために、
福島を訪れたkittsanの行動に敬意を表します。
Posted by sue at 2011年08月19日 23:14
Thanks sueさん。

仰有るとおりだと思います。

議員さんはこんな事も言いました。

「貞観11年(869年)三陸沖でM8.3以上の地震がありました。
 そして、その18年後、同規模の東海東南海南海地震が連動しました。
  福島のことより、静岡での防災を早急に考えるべきです。」

明日は我が身。地震は避けられなくても、
原発事故だけは止めなくては、と思います。
Posted by kittsan at 2011年08月21日 09:46
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